03

8月

2011

気になる数字:AM6時の新マーケット

シフトマーケティング:Time Shift/時間をずらせばマーケットが見える

とにかく、この夏は節電。できるだけ夜は早く帰ることにしよう、ということでサマータイムを取り入れる企業が増えています。

「就業時間を5月から1時間早めたユニ・チャーム。対象となる物流管理部門で働く前田健一さんは、早朝を自己啓発にあてる(日経産業新聞2011年6月8日付)」

私のまわりでも、今年は早起きしようとか、もうしているよという人が増えています。京都では『朝げいこ』と題して朝座禅を組んだり、朝ヨガの講座が開かれています(→ http://asageiko.jp/)。

朝、ちょっと早起きして勉強する人も増えています。一人で勉強する人だけじゃなく、何人かで軽くモーニングディスカッションをする動きもあります。軽く朝食を取りながら、興味のあるテーマについて、詳しい人の話を聞いたり、自分の意見を言ってみたりする。

仕事前のウォーミングアップとしては最高ですね。

ここにマーケットが生まれています。朝稽古をするなら、それなりの空間が必要になるでしょう。ちょっとした勉強会をするのにも、何人かが集まって話せるカフェが必要です。

もちろん少し広めのカフェに集まってもいいのだけれど、少し気配りしてくれて、例えば大きめのテーブルを用意してくれるとか、できれば個室を使わせてくれるといったサービスがあれば、十分ニーズはあるのではないでしょうか。

研修やセミナーと言えば、仕事の後。そんな固定概念を外してしまえば朝の使い方はいろいろあります。すなわち朝マーケットも見えてくるはず。そんなニーズを見越していたのかどうか、『朝用』目薬なるものも登場しているようです。

ちなみに私は、もう十年来の早寝早起き人間です。去年やっていた京都朝勉、近々再開しますので、またよろしくお願いします。

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29

7月

2011

気になる数字「サーバ代月980円の時代」

メモリ512MB、ハードディスク20GB、完全仮想化で月額980円。さくらインターネットが、昨年秋から始めた『さくらのVPS』サービスです。

バックボーンの回線は物理サーバが1Gbpsの超高速回線、仮想サーバ側で100Mbpsの高速回線です。データバックアップはミラーリングで行います。それで月々たったの980円、これは決して9800円の間違いではありません。

そんな低価格で果たしてコストが合うのか。どこかに相当な無理をしているのではないか。万が一の時に、本当にデータバックアップは大丈夫なのか。

もちろん、きちんとした裏付けのある話で、そうじゃないとビジネスは成立しません。だからこそ、このサービスにはすでに1万5000件を超える申し込みがあり、同社の業績は売上、利益共に順調に伸びてもいます。

ポイントは、そういう時代になったのだということ。つまりネットビジネスを始めるためのコストは、ほぼゼロに近いわけです。極端な話、ノートパソコンが1台あればやっていける。

ノマドワークに徹するなら、オフィスを構える必要もない。ネットだってフリーサービスがあちらこちらにある。

となると問われるのは、人が対価を払っても良いと思えるアイデアを考える力です。加えて、最低限のプログラミング能力といったところでしょうか。サイトの作り方も、プログラムソースも、たいていのモノは何でもネットにあります。

後は、それを活かす脳の力だけ。もし、これをお読みの方でお子さんをおられるなら、彼らにはそういう環境が最初からある、ということを教えてあげてください。そして一人ひとりが、国や企業に頼らず自分で生きていく。それがデジタルネイティブ達の時代となるのではないでしょうか。

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19

7月

2011

気になる数字[30分後の予言]

988万人→1548万人。ツイッターの月間訪問者数が、2010年4月からの1年で、約1.5倍に増えました。一部イノベーター層の間では、ツイッターからファイスブックへ移る動きも見られますが、まだまだツイッターは使えるメディアだと思います。

震災の時には、ツイッターを通じて連絡を取り合った人も多かったのではないでしょうか。140文字に限定されている分、データ量が軽く、ネットでさくさくつながった。そんな経験をお持ちの方も多いはずです。

もちろん震災関連のツイッター情報には、デマも混ざっていたと聞きます。しかし、善意・悪意を問わず誤った情報が流されれば、直ちに修整が入ったのもツイッターならではの特性でしょう。

そのツイッターの使い方を、変えていけばどうなるか。変える方向性は二つあると考えます。

一つは、今目の前で何が起こっているのかをつぶやく。そこに自分の意見を加えても良いのだけれど、とりあえずできる限り客観的に状況をつぶやく。ツイッターのニュースメディア化です。もちろん、すでにこうした使い方をしている人もたくさんいると思います。それをもっとみんなが意図的に進めれば、どうなるか。

マスコミに大きな影響を与える可能性があると思います。報道の視点の多様化が起こるのではないでしょうか。

もう一つは、これから自分がやろうとしていることをつぶやく。これも既に「ある」使われ方ではあります。筆者も「来週、どこそこに出張に行きます」とつぶやいて、誰かのお誘いを待つこともあります(もっともフォロワー数が1000ちょっとでは、誰も反応してくれませんが^^;)

でも、仮にAKB48のメンバーの一人が「これから○○のお店に行きま~す」などとつぶやいたら、どうなるか。選挙で上位になったメンバーがやると大騒ぎになるでしょうから、それは御法度として、下位メンバーならちょっとおもしろいことになりそうです。

別にAKBじゃなくとも、他の何とか48人組とかがやってもいいし、そういう、ある特定の層に影響力を持つ人のツイートを活用すれば、新手のプロモーションもできるでしょう。

飲食店のプロモーションに使うのなら「今日は、こんな食材を仕入れることが出来ました。これを使って、○○をお出しします。先着○名様には、3割引です」とか「今日は雨、レイニーデイサービスで先着○名様には、生ビール1杯サービス」とか。

自社製品、自分のお店の品物を使った(=原価のかからない)プロモーションに使えそうです。

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15

7月

2011

気になる数字「100円のコストで追加注文に成功」

4P:『プロモーション』

酒の試飲を勧めて、追加注文をゲットする。滋賀県にある居酒屋が、成功率ほぼ100%のドリンクの追加オーダー獲得作戦を編み出しました。といっても特別なことをしているわけではありません。

来店後1時間ほど経った頃合い、ドリンクを一人2杯ずつぐらい飲んだタイミングを見計らって、飲んだお酒についての感想を聞きます。同じようなお酒について、メニューに載せていないとっておきの一品があると誘いをかけ、乗ってきたお客さんに試飲用のお酒を持っていく。目の前でミニグラスに注いで、試飲してもらう。

これだけです。単純な仕掛けだけれど、よく考えられていると思います。

まずは時間の妙。来店1時間後ぐらいというのがうまい。食事がほぼ終わり、後もう少しだけ飲んで帰ろうかどうしようか、といったタイミングです。ここで何も勧められなければ、昨今の節約ムードもあって帰ってしまうかもしれない。そこを狙っている。

次が、いきなり勧めるのではなく、感想を「聞く」ことから話を始めていること。おそらくは愛想の良い女性スタッフから「いかがでしたか」聞かれて、無視するお客さんは少ないでしょう。まず十中八九は何か答えるはず。そこから話を弾ませる。流れの作り方がうまい。

とどめは、ミニグラスに目の前で注ぐ演出。お客さんの方からすれば「そこまでしてもらっては」感を、しっかりインプットされるはずです。しかも1種類ではなく、3~4種類というのが、とどめを刺す。

わざわざそんなに手間をかけてもらっちゃ、何か頼まなきゃとなります。

では、この作戦のためにお店がかけているコストは、どれぐらいでしょうか。人件費は、手の空いているスタッフが対応すると考えれば追加コストはゼロ。問題は、サンプル提供するお酒代です。

これがミニグラス1杯なら、原価は20~30円程度だと。つまり仮に試飲を4種類サービスしても、100円程度にしかなりません。しかし、お客さんはそうは受け取らないでしょう。お客さんの頭にあるのは原価ではなく、定価だからです。

居酒屋の場合、ドリンクの売価は、原価のだいたい3倍から5倍程度の設定となっているはず。つまり、お客さんはサンプルに対して、原価の3~5倍程度の価値を感じている可能性が高いのです。

販促、プロモーションに自社商品を提供すれば、お客さんが感じる価値は、価値提供に必要な経費の何倍にもなる。定価/原価のアンバランスが生み出すマジックを、うまく活用した一例といえます。

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13

7月

2011

気になる数字「トイレの流水音が必要な男子大学生26%」

日経産業新聞2011年5月24日付より
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STP:『ターゲットシフト』

女性がトイレに入ると、平均1.5回水を流すそうです。なぜ、1回じゃなくて1.5回なのかといえば、本来の用途意外に水を流しているから。つまり音を隠すためです。

不要な水を流すのはムダ。ムダをなくす製品には、チャンスがあるはず。と考えたのがTOTO。同社は1988年『音姫』を発表し、2009年までで累計100万台を販売するロングセラー商品となりました。

『音姫(すごく良いネーミングだと思います、普通「おとひめ」と打てば「乙姫」と変換されますから』は、ボタンを押すと音が鳴る装置。その音は、水の流れる音です。その後改良を重ね、今では「川のせせらぎ」か「鳥のさえずり」が、センサーで自動的に鳴る仕掛けになっています。

さて、最近『山ガール』とか『鉄女』『釣りガール』なる言葉が、相次いで生まれています。山登りをしたり、鉄道オタクになったり、釣りをしたり………。以前なら、男性向けの趣味を愛好する女性が増えているわけです。

逆もまた真なり。これまでなら女性向けと思われていた商品やサービスを求める男性が増えていやしないか。と考えたかどうかはわかりませんが、TOTOは男子大学生を対象に『音姫』が必要かどうかを調査したようです。

結果は26%の男性が必要と応えたと。それどころか、既に大学の男子トイレでの採用事例もある、そうです。びっくりというか、新しいビジネスチャンスというか。

マーケティング戦略でいえば、これは『ターゲットシフト』。本来想定されていたターゲット以外に、新たなクラスターがターゲットとなり得るわけです。今後、さらにこうした傾向は進むと考えて良いはず。

であるなら
○○女子、○○ガールの反対もあり。
御社は○○男子、○○ボーイに、何を当てはめますか?

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04

7月

2011

行列待ち「イヤ」、コンビニレジ、最多64%

日本マルチペイメントネットワーク推進協議会が、行列に関する調査を
行ったところ、次の様な結果が出ました(→ https://www.jampa.gr.jp/
info/fileopen/265/20110511_pressrelease.pdf)

行列をしてまで待ちたくない場所は、どこか。

一番待ちたくないのが「コンビニのレジ」で64%、次が「銀行窓口」の
51%、以下「飲食店」31%が続き、「遊園地のアトラクション」は16%
にとどまっています。

コンビニのレジで待たされていては、ちっともコンビニエンスじゃないの
で、これはよくわか話です。微妙なのが飲食店でしょう。

つい先日、京都の行列ができるうどん屋さんに並ぶという経験をしまし
た。普段は、行列には絶対に並ばないタイプですが、この時はお客さんが
一緒だったので仕方なしに並んだわけです。

行列が出来るとはいえ、開店の11時に行けば大丈夫だろうと考えました。
ところが行ってみると、あれびっくり。もうすでに行列です。私たちの前
にすでに10人ぐらい並んでいる。そして店内には、開店と同時に入店され
たと見られるお客様で満席。

とはいえ、ここは讃岐うどんを売り物にしているお店。本場讃岐では、う
どんは、食べるものじゃなく飲むものです。勢い、一人あたり滞在時間も
超・短い。悪くとも二回転目の最後ぐらいには、滑り込めるだろう。それ
なら、長くて20分。日射しはかんかん照りだけれど、がまんしようと並ん
だのが運の尽きでした。

実は店内でも、待っている人がいたりして、注文するまでにかかった時間
が50分。うどん一杯に一時間弱とは、恐れ入りました。そのうどんの味
は、確かに悪くはない。けれども、本場讃岐うどんを食べ歩いた身として
は、これだけの時間を待って食べるほどでは断じてない。

しかし、この店の評判は2年前から続いており、土日祝日は未だに必ず行
列ができている。この不思議さ。

なぜか。

これは「待たせるマーケティング」効果ではないでしょうか。つまり、こ
れだけの時間待ったのだから「美味しくないはずがない」とお客さんが、
勝手に思い込んでしまうわけです。

そう考えれば、いくら手打ちの本格讃岐風とはいえ、ざるうどん一杯で何
と680円も取る値付け(=プライシング戦略)も理解できる。これが、
散々待たされた末に、400円程度の価格だったらどうか。まず間違いなく
ありがたみを感じることはないでしょう。

そう考えれば、商品構成(=プロダクト)もうまく考えてある。たいてい
のお客さんが、天ぷらを頼んでしまうような導線が設えられています。実
際、ここは「ゴボウの天ぷら」を売り物にしていて、それをうどんとセッ
トで頼んでいるお客さんが、多数いました。

これで客単価は千円を超えます。しかも、ごぼうの天ぷらは、注文を受け
てから揚げている。当然、時間がかかります。ここまで時間をかけている
のだから「美味しいに違いない」という刷り込みが生まれる。

そんな仮説が浮かんできました。

あえて「待たせる」マーケティング。ありなのかもしれません。

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29

11月

2010

本作りの裏話1

すべては取材後の一本のメールから始まった


12月8日、佐賀県武雄市長、樋渡啓祐氏の本が出る。


タイトルを『首長パンチ』という。この本の制作に、編集として関わらせ
てもらった。今年の初め1月から企画が始まり(といっても、仮のゴーサ
インが出ただけだけれど)、なんやかんやで11ヶ月、来月8日にいよいよ
書店に並ぶ。なかなか感慨深い。


そもそも、樋渡市長と知り合ったのは2008年の夏だ。毎月レギュラーで
取材から原稿執筆までを担当させてもらっている企業情報誌の取材で、お
会いした。全国最年少の市長さんということで話を伺ったのだが、これが
おもしろい。いわゆる「市長たるもの、かくかくしかじかせねばならぬ」
的行動を、すべて無視しているというか、ノンセクトラジカルとでも言え
ばいいか。


市長がそんなことしちゃあ、という禁忌がまったくない方である。そうし
た因習、自己規制何するものぞ。市民のためになるように考えたら、こう
なるんじゃないの、と思い込んだら、それで突っ走る。おかげで「暴走特
急」というあだ名がついたという。しかし、その結果、武雄はよみがえっ
た。寂れきっていた地方都市が、今では全国から年間百近くもの自治体が
視察に訪れる街へと変身している。


理由は簡単である。「そんなこと市長が言っちゃおかしいよね」とか「そ
ういうことを市役所でやらないでしょう、普通」といったことを、どんど
んやってきたからだ。だからといって単なるスタンドプレイに走っている
わけじゃない。そんなことなら、誰よりもまず武雄の市民が黙っちゃいな
い。


違うのである。樋渡市長が具体化するのは、市民の「こんなふうになった
らいいのになあ」とか「市役所でこんなことしてくれたら助かるのにな
あ」といった思いである。加えて、首長だからこその「武雄の知名度を上
げて、全国各地から人が来てくれる街にしよう」という視点に基づいた行
動である。


その行動が速い。全国最年少の肩書きこそ、樋渡市長に続く方に譲ったも
のの、まだ40歳になられたばかりである。思いついたら、すぐに動く。し
かも市長の役割はトップ営業だと心得て、突破口はいつも自分が開く。難
しいのは、最初にドアを開けてもらうことなのだ。ひとたび扉が開きさえ
すれば、あとは実務部隊がきちんと処理していけばいい。


とまあ、そんな話を伺って取材は大成功。武雄温泉の泉質はすごくきめ細
やかで、お肌もすべすべになったし、めでたしめでたしで終わったと思っ
たら、ネットのニュースを見てびっくりした。


『市民病院問題で、武雄市長リコールへ!』といった記事が流れている。
ちょうどその頃、日本全国で市民病院問題がクローズアップされていた。
要するに医師不足のために、市民病院は極度な赤字に陥っているのだ。少
しだけ説明すると、医者がいないから、まともに診察を受けることができ
ず、ゆえに診療報酬が減る。その結果、赤字になるというカラクリだ。


関西では松原市民病院が閉鎖された。関東では銚子市の市立病院が閉鎖さ
れた。銚子市の場合は、市長が「市民病院閉鎖反対」を訴えて当選したに
も関わらず、公約をひっくり返したために、市民が激怒する騒ぎになって
いた。


同じことが武雄市でも起こっていたのだ。そういえば取材時に「市民病院
がなんとか」と書かれたチラシを見た記憶があるけれども、まさか、武雄
市が同じ問題に陥っているとはまったく知らなかった。


しかし、樋渡市長がリコールになると聞けば放っておけないではないか。
取材でお知り合いになった縁もある。もしかしたら、何かお手伝いできる
ことはないかと、市長にメールを送ったのだ。とはいえ、まさか市長さん
から直接、返事が来るとは思っていなかった。ただ、取材時の印象が強烈
に残っていただけに、本当に何かできればと思っただけなのだ。


ところが、すぐに返事が来た。


メールにはていねいな謝意が述べられており、リコールではなく再選挙に
打って出たこと。この騒動が落ち着いたら、市民病院問題に関する一連の
動きを何かのかたちで残したいこと、が綴られていた。思えば、このとき
のやり取りが、今回の本のキッカケになったのだ(続く)。

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12

8月

2010

8月12日の数字:運用ガイドラインなし61%

4P
プロモーション:ツイッター活用

有名人もすなるツイッターを、企業もしてみむとてす。というわけで、企業が自社アカウントをとって、ツイッターを活用するケースが増えてきているようだ。

たとえばローソンやモスバーガー、ユニクロなどがこぞって活用している。メディアでは毎日新聞がいち早くツイッターアカウントを取ってつぶやき始め、企業アカウントでのフォロワー数40万人超とかなりの数を集めている。

変わったところでは、佐賀県武雄市では市役所の職員全員に、ツイッターアカウントを取らせている。職員が積極的につぶやいたり、市民のつぶやきに反応することで、コミュニケーション活性化を狙った試みだ。行政がこうした取り組みを展開するのは、画期的な先例といえるだろう。

日本でのユーザー数が1000万人を超えたといわれるツイッターは、普及の閾値を超えたように思える。そこで企業もこぞってツイッター活用に乗り出しているようだが、その実態はどうか。

今年に入ってから企業アカウントの運用を始めたところが多く、運用ガイドラインが制定されていないとの回答も61%となっている(日経産業新聞2010年8月12日付1面)」。

ガイドラインがないのは、いささか問題があるかもしれない。ツイッターでつぶやくときと、例えば自社サイトやブログに何かを書くときの違いを考えてみよう。

サイトに記事をアップするとか、企業ブログにエントリーを書き込む場合は、それなりにきちんと校正するはずだ。もしかしたら、上司のチェックを受けることもあるだろう。

が、これがツイッターとなると、また少しばかり状況が違ってくるのではないか。せいぜい140字までのつぶやきだから、まあ、いいか、とチェックが緩くなる可能性がある。いくら文字数に限りがあり、フォロワーの数が少なくとも、ツイッターでのつぶやきは完全にオープンな世界に公開される。

仮に企業名でGoogleアップデートで検索をかけたりすれば、ツイッターのつぶやきも一発でヒットする可能性がある。だからといって構えてしまってはツイッターの良さが失われてしまうけれど、逆にガイドラインも何もないというのでは、ツイッター運用を任された担当者も困惑するだろう。

何を書いても大丈夫、責任はちゃんと取るから、とトップが決断するのがベスト。できれば、孫さんのように自らが、ツイッターで吼えたりしてくれるとなお良し。それが難しい場合は、最低限の社内ルールぐらいは決めておいた方が良いのかもしれない。

ちなみに本文中で取り上げた武雄市は、とんでもない構想をぶち上げている。日本ツイッター学会の初回シンポジウムを8月19日、武雄市で開催するようだ。一体、どんな学会になるのか。参加メンバーには、ツイッター界隈での著名人が来るというから、これは見逃せないイベントになりそうだ。

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10

8月

2010

8月10日の数字:前年4月比930倍

PEST
エコポイント&改正省エネ法

LED照明がバカ売れしている。「2010年6月の店頭販売数量は前年4月の930倍に膨らんだ(日経産業新聞2010年7月6日付22面)」。930倍である。

もっとも、昨年の時点ではまだLED照明はほとんど市場に出回っていなかったはず。確かシャープが今年、画期的なプライシングをとった商品を先行してから、急激に火が点いた。

その結果「業界では10年度の国内出荷が09年度の5倍にあたる2000万個に届くとの見方もある(前掲紙)」そうだ。では、なぜ今年はLEDの当たり年になったのか。

大きく4つの要因が考えられる。

まず第一には、シャープの動きがあると思う。それまで1万円が相場だったLEDマーケットに、4000円のプライシングで乗り込んだシャープが引き起こした衝撃は、とてつもなく大きかったはずだ。これでマーケット自体が一気に広がった。

続いてフォローとなったのが、エコポイントだろう。これを使うことで、実質的には3000円程度まで下がっていた実売価格の、さらに半分ぐらいで買えるようになった。少し前なら1万円だった製品が、その6分の1ぐらいのコストで手に入るのだ。しかもエコである。

そしてエコは、企業にとっての導入要因となった。今年4月から実施された改正省エネ法である。これにより多くの企業には、省エネ計画の提出が義務づけられるようになった。省エネにはLED照明が格好のアイテムとなるのだ。

さらにLED照明自体の特長がある。これはLEDさえ仕入れることができれば、極端な話、誰でも作ることができるのだ。よって、従来は装置産業だった照明業界に、新規参入が相次ぐことになる。住宅メーカーやゼネコン、あるいは家具メーカーまで巻き込んだ大乱戦が起こっている。

当然、市場は一気に活性化される。しかも照明器具の膨大な入替需要を考えれば、マーケットはめちゃくちゃでかい。マーケットライフサイクルでいえば、成長期前期ぐらいの段階だろう。今ならどこが参入しても、アイデアと商品次第で、勝ち残れる可能性はいくらでもある。

こうした背景があってのLEDマーケットの大盛況である。では、今後はどうなるのだろうか。数の論理で勝ち残るのか、あるいはいち早くからニッチを狙っていくのか。

勝ち残りのカギの一つには、調光があると思うのだが、いかがだろうか。

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03

8月

2010

8月3日の数字:社長求む、年俸3500万円以上

マネジメント
リーダーシップとマネジメント

東証一部上場企業、売上にして510億円の企業が社長を公募している。しかも新聞広告で「社長候補求む!」である。

日経に掲載された広告に曰く「当社の将来を託す社長候補として、優秀な人材を広く募集します」。その年俸が3500万円以上である(ちなみに同じ広告が読売にも載ったらしい。どうして日経と読売で、朝日と毎日と東京と産経はダメだったのかしらん)。

ともかく株式会社ユーシンは、2006年に一度、外部から社長を招聘している。投資会社から出資を受け入れ、社長も派遣してもらったのだ。このときは古くからいる幹部社員たちが結束して、新社長を追い出しにかかったようだ。その結果、いったん会長に退いていた元社長が復活する。

そういう社風なのか。

広告には期待する社長像も記されている。大卒以上、語学(英語)堪能、行動力、思考力に優れ、グローバル経営を任せられる若手(30代、40代歓迎)のバイタリティに満ちあふれた方。そして社内応募も歓迎するらしい。

実に興味深い。

そもそもこうして公募する前に、ヘッドハンティングをかけていたという。ところがお眼鏡に適う人材が出てこなかった。それ故の公募だと。条件だけを見れば、MBAホルダーでベンチャーキャピタルや金融系でばりばりやっていた人たちなら、誰でも当てはまりそうだ。

しかし、ユーシンは本当に、応募してきた外部の人材を社長に迎え入れるのだろうか。普通に考えれば「次はオレだ」と思っていた人が社内に何人もいるだろう。事実、同社には取締役が社長の他に6人、さらに執行役員も10人あまりいる。この人たちは、どうなるのだ?

残念ながら、現在の幹部には語学に堪能な人がいないから、公募するのだと、社長はどこかのインタビューで応えていた。だとすれば、語学ができないがために社長候補から外された現在の幹部たちは、応募者の中から新社長が選ばれたとして、すんなりと「はい、そうですか」と言うことを聞くのだろうか。

もとより、そうした事情があることをわかった上で、応募するのだろうから、応募者はそれなりの覚悟はしているのだろうけれど。それにしても、おもしろい。社長を公募するのは、日本では稀なことだけれど、欧米ではごく普通にあること。

その意味では、ユーシンの事例もやはり、新しいパラダイムの始まりを象徴する出来事、と思うのは深読みのしすぎだろうか。

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