「価値観の合う人と、共に働き、共に成長をめざしたい」

来年度の社員募集にあたって、当社はどのような考え方で望むのか。そもそも会社の未来像を社長はどう考えているのか。当社の未来を形あるものとするために求める社員像はどのようなものなのか。社長に徹底社内取材を敢行しました(文責:総務部・長山洋平)


■1)「世の中の役に立つモノづくりに徹したい」

―まずモノづくりに関する当社の基本的なポリシーを確認させてください。

渡邊 その前に私のいちばん根本となる考え方を話しましょう。私は『人は幸せになるために生まれてくるもの』と考えています。その幸せとは自分だけ、今だけのものではなく、世の中の役に立ち人から喜ばれることで得られるのです。

―モノづくりについても、世の中の役に立つことが大切なポイントだということですね。

渡邊 世の中の役に立つモノ、今はまだ世の中にないモノを創り出す。それができたとき、自分たちが世の中の役に立っていることを実感できます。だから本当に価値のあるモノを作っていきたいのです。

―本当に価値があるとは、どういう意味でしょうか。

渡邊 当社は素材を提供する場合もあれば、最終製品を納める場合もあります。いずれも、どこでどのように使われのかはわかっています。そこで求められる価値を発揮できなければ、当社が関わる意味がありません。

―求められる価値とは何でしょうか。

渡邊 例えばバレーボールのポールに巻く支柱カバーです。これは選手がぶつかってもケガをしないために使われます。であれば可能な限りケガを防ぐことが価値です。

―品質を追求すればコストも上がります。お客様が提示する価格と合わなくなるリスクはありませんか。

渡邊 そこがポイントなのです。一番大切なのが、まず当社は価値のないものは提供しないこと。これは絶対にゆるがせにしない。いくら価格に合わせるためとはいえ、人がケガをするような支柱カバーは作らないのです。

―といって採算度外視ではビジネスとして成立しません。

渡邊 そのギャップを解消することが仕事でしょう。製造工程に手間がかかるなら、短縮できる設計を考える。より安価で同じ効果を得られる別の素材を探す。

―製品開発で重要とされる「品質」「コスト」「デリバリー(=物流・配送)」のすべてを一つひとつの注文に応じて考え直していくわけですか。

渡邊 そこが当社の強みです。常に創意工夫する姿勢を徹底するからこそ顧客から頼りにされるパートナーでいられるのです。

 

2)「聴く・気づく・考える」ことの大切さへ続く